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「台風などによる損害で支払対象外となるケースにご注意ください!」

最近、局地的な豪雨をもたらす「線状降水帯」の発生や、現在、沖縄・奄美地方に大きな被害をもたらしている台風6号のNewsなど、

いよいよ本格的な台風シーズンの到来となりました。

6月6日のウェザーニュースによると、今シーズンの台風発生数は、29個前後と予想されています。

そんな中、損害保険各社は、昨年10月や今年1月の企業向け火災保険の改定で、

「風、雨、雪、雹、砂塵その他これらに類するものの吹込み・浸み込みなど」が補償対象外であることを明確化しました。

今回は、具体例とともに改めてお知らせいたします。

 

(ご参考)「企業財産保険」(AIG損保)の約款記載について

※)「風・雹・雪災」

風、雨、雪、雹、砂塵その他これらに類するものの吹込みによって生じた損害については、

建物の外側の部分(建物の外壁、屋根、開口部等)が、風災・雹災・雪災の事故によって破損し、

その破損部分から建物の内部に吹き込むことによって生じた損害に限る旨が定められています。(財物損害補償特約 第1条)

 

※)「不測かつ突発的な事故」

風、雨、雪、雹、砂塵その他これらに類するものの吹込み、浸み込みもしくは漏入またはこれらのものの混入により生じた損害に対しては、

損害保険金が支払われない旨が定められています。(財物損害補償特約 第5条)

 

< 支払対象外となる事例 >

ケース①:屋根や外壁など建物の外側の部分に明らかな破損は見られないが、雨漏りにより室内に損害が生じた。

ケース②:台風通過後にエアコンの室外機が作動しなくなった。(風による破損はない)

原因を確認したところ、横殴りの雨が、室外機の機械内部に漏入し、電気系統がショートしたことによる損害と判明。

ケース③:台風通過に伴う横殴りの雨により、窓のサッシのすき間から雨が浸み込み、壁紙が水濡れし波打っている。

ケース④:雨が降った後に、壁紙に雨漏りによる染みが発生。

原因を確認したところ、外壁に老朽化に伴うクラック(ひび)があり、そこから雨水が浸み込んだことが原因と判明。

解説:建物の外側の部分(建物の外壁、屋根、開口部等)に損壊がない雨漏りのため、風災には該当しません。

不測かつ突発的な事故としても吹込み・浸み込み・漏入による損害に該当するため、支払対象外となります。

また、事故原因が自然の劣化(老朽化)によるものである場合も、お支払いの対象となりません。

 

< 支払対象となる事例 >

強風により建物の外側の部分に損害が発生し、その部分から雨漏りが生じた。

解説:このケースは、建物の外側の部分(建物の外壁、屋根、開口部等)が風災・雹災・雪災等の事故によって破損し、

その破損部分から建物の内部に吹き込むことによって生じた損害に該当するため、風災等による損害としてお支払いの対象となります。

 

本日ご紹介したケースを参考にして頂き、お支払いできる場合と対象外となる場合をご確認頂けますと幸いです。

その他、ご不明な点がございましたら、お声掛けください。

 

「火災保険の『水災』補償について」 | 株式会社 Heart Island (heart-island.com)

2022年10月 「企業向け火災保険」の商品・料率改定 について | 株式会社 Heart Island (heart-island.com)

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